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チームを強くする試合観戦なんてあるのか

   

かれこれスタジアムまで足を運んでJリーグの試合を見るようになって、10年以上は経つ。
正直、私はゴール裏と言われる文化にはいまだに馴染めていない。
第一、自分がレプリカユニホームなんて着ること自体が考えられなかった。今では当たり前にレプリカ着用だけど、こんな事でさえ恥ずかしくてできるかと思っていた。今は、レプリカを来て試合を見てるけども、10年前の自分が10年後こんな事になってると知ったら驚くだろう。先のことはわからんもんだと思う。
私が思うに、一見客がレプユニを購入するようになるまでには大きな壁がある。チームにはまっている人からすれば、「なぜそんな簡単な事が」とお思いでしょうが、一見さんからすると、サッカー見るために制服そろえるなんて変な宗教にすら見えてしまう可能性すらある。Jリーグがマニア化しているのは確かだと思う。まあ、Jリーグに限らず、趣味が様々に多様化・細分化し、それぞれがマニア化しているのが現状だとは思うけど。


自分の経験からして、
一見さん→リピーター→手を叩き出す→レプリカ着てる人が偉いと思い出す→そのうち声を出す人が偉いと思い出す
大体はまっていくに従って、だんだんとスタジアムに蔓延る価値観に染まっていく。最終的にマスゲームみたいな応援で相手チームにジャックされたとかなんとかいいだす。確かにマスゲームもそれ自体が迫力があるし、日本には運動会の応援合戦みたいな文化的下地もあんのかもしれない。
でもやっぱり、ピッチでいいプレーをして、勝利をつかむ事が最良の事であって、マスゲームがどうあれ関係ない。熱心になってくると「俺が応援で勝たせる」などという人は結構な数いらっしゃる。それはそれでやって頂いていい。強制するものでなければ。
チームを強くするというのは、単純に、いいプレーには拍手し、怠慢なプレーにはブーイングや野次を飛ばす。単純にこれだけのことだと思う。但し、自分自身にも「見る目」が要求される。ボールを奪取するラインが決めてあるのに、「走れ~」とかサポーターが絶叫したからといって、FWが単独で無理にボールチェイスするのは、サポ受けはいいけど、無駄な体力を消耗しているとしかいいようがない。チームが今何をしようとしているのか、そして、今求められているプレーは何なのか、それをきっちり理解しようとしないと、本当にただの野次になってしまう。それも勝たせない野次。
そのプレーの質の良否はどう判断するのって?答えはない。自分で判断して、声を上げるしかない。その時、自分自身が試される。ただの酔っ払いと失笑されるのか、それに合わせて周りが声を上げるとか、反応が出てくる。そういう意味でも、プレーを褒めたり叱責したりすのは、サポ自身も真剣勝負だ。
サポもサッカーを見る目が鍛えられ、それがチームに還元される。声が後押しする、それもそれでいいけれど、単純に丹念にシビアに選手を見てあげるのも選手を育てチームを育てる事に繋がると思う。
只今大絶賛吊るし上げられ中のサッカーライター杉山茂樹氏。知らない人はググってください。
この人が某コラムでこんな事を書いている。
応援と観戦の乖離
http://news.livedoor.com/article/detail/3464450/

たとえば「カンプ・ノウ」に応援団はいない。試合中のスタンドは、滅茶苦茶静かだ。しかし、だからこそ、時にわき起こる歌声には迫力がある。ため息にさえ殺気を感じる。98,000人の観衆が瞬間、一斉にどっとつくため息だからである。ピッチに集中していない観衆が誰もいないことを意味するため息が、巨大なスタンドに響き渡った瞬間、そこには止めどもない戦慄が走る。
 それこそ小さなパス一つにも、拍手が出る。汚い反則をした相手選手にボールが渡れば、そのたびに、スタジアムにはブーイングが湧き起こる。アウェーサポーターの応援がこだますれば、すかさずそれを打ち消す口笛が、それを遥かに超える迫力で響き渡る。

正直、日本-世界という構図を持ち出して世界素晴らしいみたいに読める理屈が気に入らんけど、まあ大体同意する。チームを強くするのは、サポーターがプレーそのものに対してシビアになる事。オシムとかもサポが厳しくするべき的な事を言ってるけど、これはそういう事だと思う。厳しくするというとかなりの確率で間違った伝わり方をするのが目に見えるが、座る込む事でもバスを囲む事でもフロントを引っ張り出して土下座させる事でもない。
ゴール裏文化も否定しないけど、単純に選手のひとつひとつのプレーを厳しく見るという事こそが大事だと思う。それが、チームを強くしようとするサポのひとつの使命だと、私は思う。
金がなくてもビラ配りでなくても選手をチームを強くする事は、まだ出来るかもしれない。

 -サガントス

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