ユン監督解任
2015/11/09
衝撃的なニュースがひとつ。ユン監督解任。実際何があったかは、誰にもわからない。その前提で個人的な感想をひとつ。
去年2013シーズン、降格危機を迎え、代表クラスの菊地や林を補強。そういうレベルの選手がポンと加入してきたことでたいそう驚いたが、ああ、もうこういう補強をできるようなクラブになったのかと思った。
数字をおっかけるのが面倒なのでしないけれど、今年2014の7月に増資し、昨年の大幅赤字を埋め債務超過を回避した。その額3億5000万円。だれが金を出したかどこにも書いてないが、スポンサーからは、収支のバランスをとるように強く念を押されたと想像できる。次はないよと。
チームが好調で、まわりのクラブも代表クラスの選手を揃えるクラブになったと、私と同じように思ったと思う。だがまだまだ、冷静に見てみると経営規模は新潟にも追いついていないのだ。
安全対策をちょっと脇に置きながら、現場に無理をしいながらのしゃにむな動員策。ユニフォームの無料配布など大イベントを多数企画。今思えば、少し運営に無理があるような企画も、成長し結果を残すチームになんとか追いつこうとするクラブの姿勢だったかもしれない。
なんとかチームの結果に見合うクラブになろうと。収支の面で。
竹原社長は勇気のある社長だと思う。このまま優勝しACLに出場し、それにかなうだけのものを今のチームにあたえるとすれば、おそらくクラブの器が追いつかず、資金調達できないか、破綻がまっていたのではないかと思う。大分の溝畑宏さんの場合、おのれの営業力をフル稼働させその無理を実現させてきた。
竹原さんがどういう人か存じ上げないが、大イベントで現場でモギリしたり雨の佐賀陸でゴミ拾いしていた姿を見ると、社長だと椅子に座ってふんぞり返っている人ではない。数年前のインタビューで「(向うはどう思っているか知らないが)ユン監督とはニコイチですから」と答えていたのを思い出すと、二人の関係が変わったのかもしれないが、自らが充分に功労者と知る人物を切るわけだからとてもキツイ決断だったと思う。
ユンジョンファンは昔から好きなプレイヤーだった。スピードやパワー系がめだつ韓国のプレイヤーで、ユンジョンファンのやわらかいプレーはセレッソ時代から印象に残っている。ユンジョンファンが鳥栖に来たとき、その当時の鳥栖がこんな名プレイヤーを呼べると思ってなくて、驚きとともにとても嬉しかった。はじめてのレプリカユニもユンジョンファンの8番を選んだ。それから鳥栖でプレーするのは数年だったが、さすがのプレーを随所にみせて、おそるべき視野の広さと正確なパスを見せてもらった。
普段、選手にサインをもらったりしない。プレーに興味があっても、そういうものにあんまり興味がなかった。そんな私だが、去年一念発起して後援会の報告会にいってきた。はじめて買った8番のユニに監督のサインが欲しかったからだ。監督はマジックがすべらずに書き辛そうにしていたが「ユニフォームが古いから」と冗談をいっていた。
何があったか知らない。知らないけれど、ユンジョンファンがもういないと思うととても寂しい。もうファミリーにもどれないのかと思うと、とても寂しい。長い間ありがとうユンジョンファン。今後の成功を心よりお祈りします。
そして、残されたチーム。以前岸野さんの退任の時にクラブと揉めた際、自分のブログでクラブ批判をする選手がいた。選手に慕われている事と自認しているような親分肌の方だったので、選手の多くは、監督側の立場にたっていたのだろうと思われる。
しかしながら、今回は、選手の側からはフロント批判の声は流れ出てこない。播戸や林はチームはサッカーに対し真摯に向かい結束している様を示している。そして、普段はお笑い系のネタブログを書いている池田までも、サポーターに対するメッセージを発している。こうした選手達の結束は、混沌の中の力強い光明だ。
大金が得られないかもしれない、栄光が掴めないかもしれない、目に見える見返りは少ないかもしれない。そんな選手達をモチベートしてあげられるのはサポーターしかできない。選手がサポーターに見せた愛にこんどはサポーターが答えないといけないなと思った。
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