2015 2nd ステージ 第5節(H)鹿島アントラーズ戦
九州北部は梅雨明け宣言が出た。だが気候はすっきりしない。前節同様、試合開始時点で30度前後、湿度も90%近い。中3日という日程と前節うまくいった手ごたえから大きな変更はないだろうと思っていた。スタメンは前節と同じ。サブは若干の入れ替えあり。
鎌田 早坂 水沼
ミヌ 藤田 高橋 吉田
谷口 菊池 ミン
赤星
SUB 藤島 小林 丹羽 チェ 菅沼 福田 山崎
前回と同じ手ごたえを感じられたのは、開始20分ぐらいだった。連戦とこの気候なので、お互いに前からプレッシャーを掛けることはせず、ボールを持たせてしっかり守る展開。今日のポイントは、サイドの攻防だった。鹿島の狙いは徹底的にサイドなのだが、ミヌと吉田が前に出れている時は鳥栖が押し込める。逆に両サイドが押し込まれて前にでれないと、主導権を握った攻撃ができない。
鳥栖の勢いが落ちてきた前半中盤過ぎからは、鹿島に完全に押し込まれていた。鳥栖の両サイドの吉田とミヌがしっかり下がって1-4-5で守っていたのでそうそう簡単には突破できないだろうと楽観して見ていた。だが、やはり鹿島は上手い。徐々にパスをつないで5バックの外側を攻略していく。決定的な場面こそ作らせないが、あれだけ狭いスペースを突破していく鹿島を見てやはり恐ろしい攻撃力を感じた。両サイド、中があけばもちろん縦にも入れるが、主眼がやはり鳥栖の左サイドの攻略。鎌田、ミヌのサイドのなので、確かにここが一番薄い。
前半は若干押されながらも、時にサイドが前に出れるときは攻撃の形が作れていた。ハーフタイムはホークスコラボでまさかのベアスタで「いざゆけ若鷹軍団」を歌いながらジェット風船と、サポーターは楽しい時間を過ごした。後半もなんとかなるだろう。サポーターは楽観的だっただろうし自分もそう思ってしまった。しかし、その楽観は打ち砕かれた。
後半も前半と同様に、サイドは押し込まれる時間は多かったが、決壊までいたらず時に前にでる。誰も疲れは見えない。悪くはない。どこを変えるか。そう思いながら、サイドの選手の4人のどれか、水沼、蒲田、ミヌ、吉田、あたりかと考えていた。まずは鳥栖は後半33分、水沼から菅沼への交代。
そして、後半35分あたりで事故が発生。リスタートから裏に抜けたボールに走りこんだ赤崎とクリアにいったミンヒョクと赤星が衝突。赤星がジャンプしたところに、ミンが突っ込んでいったので、相当なダメージがあったと思う。今日の赤星は当たっていて、キャッチも安定してファインセーブも幾度となく見せていた。結局赤星は負傷交代となってしまった。これがこの試合のターニングポイントとなってしまった。
スカパーオンデマンドで見直して、その数分後の失点を確認。カウンターから右サイドを金崎に突破されて絶妙なクロス、カイオがつなげて柴崎の股抜きミドル。これが決まる。
その後、時間がない鳥栖は、谷口を前に上げてロングボール。後ろは4枚。前がかりとなる。その後は、スペースを与えられた鹿島は前半から見せている鋭い攻撃をいかんなく発揮。カウンターから2点を追加。残り40分0-0の状態から0-3の敗戦となった。ギリギリの所で耐えてきて気持ちも切れたのか、バランスが取れなくなってしまって相手の思惑通りになってしまう。浦和戦の大敗に似た失点の重ね方だと思った。気持ちで持っているものは、それが折れてしまうと脆い。棚の上の届きそうなまんじゅうに足をギリギリまで伸ばして転落する。そんな感じ。
よくやってはいたと思う。だが、冷静に考えれば過酷な日程、過酷なコンディションの中に置かれている。サイドの戦いで攻守の面でパワーを注入するなら吉田から丹羽、ミヌから丹羽で吉田を左に回すでも良かったかもしれない。
後は、赤星に代わって出場した藤島。以前公式戦で見たことがあるが、その時と変わらず守備範囲が狭い。赤星も守備範囲が狭かったが、林のような守備範囲の広いキーパーが入ってきたからか、中途半端な飛び出しとか言われながらも努力している事がよくわかる。途中出場で難しかったかもしれないが、まだまだ赤星の方が上だ。精進して欲しい。今日好調の赤星を欠いたのは本当に痛かった。
カウンターの時の前に出てくる人数にしても、ゆるっとボールを回していてもブロックを崩しチャンスになったときの迫力にしても。攻めの緩急と正確さ。鹿島の強さが目に焼きついた試合だった。
ad
関連記事
-
-
2015 2nd ステージ 第16節(H)ベガルタ仙台戦
今日はホーム最終戦。11月に入ったが気温は高めの曇天。システムはまた変わっていて3-5-2。豊田、池 […]
-
-
2015 2nd ステージ 第11節(A)サンフレッチェ広島戦
シルバーウィークということで、前に書いた「ぶらり中国ドライブパス」を利用して広島まで。途中多数の鳥栖 […]
-
-
2017 J1第7節(A)ジュビロ磐田戦
時として勝者に値しないプレーぶりながら勝ちを拾う事がある。今日はそんな試合になりかけた。だがそう甘く […]
-
-
2015 2nd ステージ 第6節(A)ガンバ大阪戦
吹田の天候は雨。気温は26度。どのくらい降るかによってはラフなボールが増え、少しは鳥栖に勝機が増える […]
-
-
2017 J1第19節(A)サンフレッチェ広島戦
連日猛暑の毎日。それに加えて湿度も高い。夜になっても30度近くあって、とてもまともに運動できるような […]
-
-
2017 J1第9節(A)鹿島アントラーズ戦
すっかり時間が空いてしまったが、日曜日のアウェイ鹿島戦を振り返り。2-1で先制しながらの逆転負けとな […]
-
-
20151st ステージ 第14節(H)浦和レッズ戦
さきほど現地より帰宅。1-6の大敗。早い時間の退場、早い時間のリード。自分達のプランと違う戦い方に、 […]
-
-
2016 2nd ステージ 第3節(A)湘南ベルマーレ戦
先週土曜日のアウェイゲームから中三日のアウェイゲーム、場所は平塚。確か鳥栖はここで勝利した事がない。 […]
-
-
2017 J1第6節(H)アルビレックス新潟戦
九州レジェンズなどイベントが組まれながらも、あいにくの雨模様で一万人割れ。お客さんは少なかったが、試 […]
-
-
2016 2nd ステージ 第16節(H)横浜マリノス戦
いろいろと多忙にて試合の映像をやっと視聴。見終わった感想もあるが、キムミヌの退団セレモニーで試合の事 […]