2015Jリーグクライマックス 優勝昇格降格悲喜こもごも
2015/12/20
先週は今年のサッカーのクライマックスともいえる盛り上がり。チャンピオンシップにJ2・J3入れ替え戦、J2のプレーオフと目白押し。これらの結果によっては、クラブの将来はもちろんだが、選手個人のキャリアも大きく左右される大一番。九州のJクラブも大分、福岡と出場しているので興味を引いた。
名門大分トリニータ。まさかのJ3行き
大分については、ついこないだJ1で大銀ドームにアウェイ観戦に行ったと思ったのに、まさかの急降下でJ2リーグのブービーとなりJ3の2位になった町田と対戦することになった。結果はホームアウェイとも大分が落とし、J3降格が決まってしまう。J1にいたのがついこないだの事なのに、坂を転がるどころか本当に落下したような状況で、自分的にもショックを受けた。
高松がPKをストップされたのが運命の分かれ目だったが、蹴ったコースも悪くないのでキーパーのファインセーブだったと思う。一度狂った歯車は最後まで戻らず、運も味方にできない、そんな流れの降格劇。PKで先制された後の大分の選手は、負け続けの試合も重なりメンタルに影響していて、力の抜けたようなチームになってしまっていた。九州のJクラブをリードしてきたところだけに、個人的には衝撃が大きかった。J3でうまく立て直すことができるのだろうか。
ガンバ上手い。でも勝ったの広島よ
そしてチャンピオンシップは、ガンバの強さが目立つ。正直強いチームだと思う。だが、勝ったのは広島。広島はガンバほど攻撃力はなく、今年は特に守備寄りのチームだと思うが、バランスがよく勝てるチームだった。両チームともスタイルが確立している。
1戦目のガンバのホームでは、新聞報道で言われているように退場で流れが変わったのは確か。セットプレーから同点で、ガンバが落ち着きを失ってしまった。刻々と変わるゲームの流れの中で、広島に持っていかれた。サッカー選手も人間で、もちろん図太い選手もいるのだが、流れに心を持っていかれる事もまた多い。
2戦目はこれまたガンバが素晴らしくいい。1戦目にやられていたサイドをほぼ蓋をして広島の狙いのサイドを使わせない。ゲームはほぼガンバのゲームながら、柏の素晴らしい一本のクロス、これをスーパーサブ浅野が決めてドローに持ち込む。いい試合をしながら・・・っていいうのはサッカーではよくあるが、これもそのようなゲーム。はっきりいってガンバは強い。これと天皇杯で当たるかと思うと身震いするが、セットプレーとカウンターでしっかり仕留めて頂きたい。
なぜか長居決戦。J2PO決勝アビスパ福岡対セレッソ大阪
そして、もっとも盛り上がったのがJ2プレーオフ。1戦目は順当に3位のアビスパ、4位のセレッソが勝ち上がって来た。そして決勝戦の会場はなぜかセレッソのホーム長居で開催。3位と4位の勝ち点差が15!もあるのにセレッソホームでの開催。上位は引分けで勝ち抜けのアドバンテージがあるものの、移動などなどの負担を考えるとどう考えてもセレッソにアドバンテージがあり過ぎる。という訳で、感情的にアビスパに肩入れ。この開催地問題は、例えセレッソが勝ち抜いたとしてもケチがついてしまうのでお互いによくない。
試合はBSとスカパーで放送していたが、スカパーを選択。ジュビロの名波監督とかつてアビスパを率いた事のある川勝さんが解説。これが非常に面白かった。サッカーは技術だけじゃなく、チームの人間関係やメンタルな状況やフィジカル、人間性、気候や環境など様々なものが影響しあうものだと思うが、よくある通り一辺倒の言い回しやネットで拾ってたような選手にまつわる小話とかではなく、監督としての試合の見方や細かい生の情報が聞けて面白かった。予算の都合もあろうが、こういう現場の人を二人解説で入れるのは面白い。
中でも面白かったのが、ハーフタイムのコメント。川勝さんが言っていたが、いろいろ言っても聞いてない奴がいるのでむしろ選手どうし話をさせたほうがいいとか、名波監督が、僕は監督の話ほとんど聞いてなかったとか。メディアに出されるコメントは広報が持っていくので、丸まられて結局ありきたりのコメントになるとかいうのも面白かった。
試合はセレッソが玉田と関口の2人のコンビネーションでアビスパの守備を崩してゴール。堅守と言われるアビスパだが、ブロックはそこまで堅いとは思わない。中央を厚くして最後で守りきる印象。そしてやはりGKの中村の力が大きい。試合は、再三あがり続ける亀川からのクロスが逆サイドに抜け、中村北斗が思い切り降りぬいてゴール。歓喜のアビスパゴール裏。試合はそのまま凌ぎきってタイムアップ。シーズン後期から上り調子、ギリギリでプレーオフに周りなぜか決勝はアウェイ。アビスパサポーターは心に残るシーズンとなっただろう。
来期はダービー復活となる。鳥栖はまだ来年の事はわからないが、開幕はすぐ来る。戦いは続く。
ad
関連記事
-
-
2017 J1第1節(H)柏レイソル戦
早くもJ1が開幕。忙しくてDAZNにてざっくりと視聴。ジャッジの問題はさておき、ちょっと全体のバラン […]
-
-
エディー・ジョーンズという監督
ラグビー日本代表のWCでの快進撃、とても楽しく観戦しました。私が知ってる時代は、オールブラックスに1 […]
-
-
2016 2nd ステージ 第4節(H)名古屋グランパスエイト戦
温度湿度ともに高いきつい時期の連戦も一区切り。相手は、降格圏に沈んでいる名古屋。今節は他の試合もドロ […]
-
-
20151st ステージ 第14節(H)浦和レッズ戦
さきほど現地より帰宅。1-6の大敗。早い時間の退場、早い時間のリード。自分達のプランと違う戦い方に、 […]
-
-
2016 2nd ステージ 第9節(A)ジュビロ磐田戦
当日所用があり、月曜の早朝オンデマンドで試合を観戦。ジュビロの名波監督は研究熱心だが、よくスカウティ […]
-
-
2016 2nd ステージ 第10節(H)アルビレックス新潟戦
暑かった8月も終わりの最終週。対戦相手は苦手の新潟。長年ご支援を頂いているブリヂストンが冠スポンサー […]
-
-
2016 1st ステージ 第17節(A)アルビレックス新潟戦
残留を争う新潟との試合。今季1stステージの最終戦である。現在勝ち点17で、ここで勝てれば勝ち点20 […]
-
-
2017年シーズン始動
11月に天皇杯も含め2016シーズンのすべてのゲームが終わり、今年は長いストーブリーグとなった。ダゾ […]
-
-
2016 2nd ステージ 第8節(H)川崎フロンターレ戦
毎日毎日暑い。雨も降らず気温も35度を越えてくる。選手にとってはきつい季節が続く。そして相手は首位川 […]
-
-
2017 J1第20節(H)清水エスパルス戦
毎度気候の事を書くが、この日も高温高湿度でハードな日だったが、台風接近で風が強くて幾分ましなコンディ […]
ad
- PREV
- 2015 2nd ステージ 第17節(A)FC東京戦
- NEXT
- 日高拓麿、引退