2016 1st ステージ 第3節(H)ヴァンフォーレ甲府戦
今年に入って初のベアスタ観戦。気温はこの季節としては低めの10度以下。見るほうとしては快適に観戦できたが、客足は鈍く一万人を割り8000人台の観客数。結果は1-1のドロー。
スタメンは前節と変わらず。富山がサブに入る。一方甲府は、バレーや阿部拓馬が抜けた代わりにニウソンとクリスティアーノが加入。トップのニウソンの収まりとクリスティアーノの強烈な右足という外国人を中心とした攻めが中心となる。甲府の対柏戦を見てみたが、特にクリスティアーノの右足が強烈で、一発がある怖い選手だ。
甲府は去年と同じく5バックでしっかり守って前線の2人に攻撃を託す形。強固なブロックを敷く甲府に対して鳥栖は、前節までと変わらない戦い方で挑んできた。試合当初、インサイドハーフのチェソングンとキムミヌがやや開き気味にいたので、よりサイドを使っていくのかと思われたがそうでもなかった。攻撃の基点はアンカーの岡本からのグラウンダーの縦パスだが、甲府もそれをわかっているので、中はカチカチに固めて縦パスを入れさせない。特に鎌田へのマークが厳しい。岡本-鎌田ラインをケアされる事を予測した鳥栖が用意したのは、ミンヒョクを上げて縦パスを入れさせるプランで、ミンヒョクからいい縦パスが数本入っていた。
なかなか縦パスが入れられず焦れる展開に、観客からボールを上げろという声が飛ぶ。確かに去年までの鳥栖だったら、もっと豊田目掛けてけっていたかもしれない。だが、今年の鳥栖はそういうスタイルではない。亀になる甲府に対してじっくり攻める鳥栖は、見る人によっては攻めあぐねているように見える退屈な前半だったかもしれない。失点するまではそれでよかったと思う。
失点はよそ見してる間にちょろっと入ってしまった。おそらくカウンターから外国人2人のコンビネーション。甲府としてはしてやったり、プランどおりの展開だろう。
後半に入ると、鳥栖にシステム変更。チェソングンをボランチに下げ、鎌田を左サイド、キムミヌを右サイドにもってきて、ボックスの442へ。中央を諦めて、よりサイドを使っていく形を明確にする。するとボールがスムーズに動くようになり、鳥栖は攻勢にでる。後半早い時間に、左SB吉田からのクロスをキムミヌがヘッドで追いつく。後半20分には甲府新井が二枚目のイエローで退場。甲府は前線を削って、守りきる体制。その後も鳥栖が右サイドのクロスを中心に攻め続けたが、藤田がクロスをたくさん上げたのだが、なかなか中と合わない。甲府に逃げ切られてしまった。
途中出場の富山がポテンシャルの高さを見せてくれた。楔をボールを受けに下がる動き、ボールの収まり、クロスから胸トラップしてのシュート。是非結果を残してほしい。
ダブルボランチになって、チェソングンがよくボールを動かしていて、今日もいい働きをしていた。岡本はグラウンダーで中というのが特徴なんだろうが、縦パスだけでなく、もっとサイドへ浮き球で配給できるといいのだが。配給役としてレベルアップを期待したい。そしてスタミナ面。後半の半分を過ぎると、なかなかプレーに顔を出さなくなってきてしまう。もう少し早めに高橋に代えてもよかったかもしれない。
前節、キムミヌが442になったあと左にいくと書いたが、今日見ていると、早坂が入っても最後まで右サイドだった。試合終盤、右サイドからペナルティエリアに入ってきて右でマイナスへクロスを入れたシーンがあったが、右足だったので、精度がいまいち。キムミヌはやっぱり左に置いたほうがいいような気がするが、左利きが右MFをつとめることもないこともないので、よくわからない。
今日の試合全体にいえる事だが、パスの精度がいまいちだった。縦パスだって上手く入ったようでいて、時に受け手のトラップミスのように見えるが、数センチのズレで上手く収めることができない。インサイドでだした細かいパスでも、チャンスになりかけても、わずかなズレでふいにしている。
甲府のような守備的な相手に前節までと同じく4312で真っ向から戦っていくには、今日のパス精度では心もとない。堅守速攻の甲府のスタイル、(今期の)繋いで中央の鳥栖のスタイル、今日はそれらがガチで戦って、プレーのクオリティーの差で負けていた(引き分けたけど)。
甲府の監督は、試合後インタビューで、「堅守速攻のチームがボールを動かそうとしても上手くいかないので、そこを狙った」みたいな話をしていた。確かに今日のクオリティはいまいちだったが、けして今のチームがそれができないとは思わない。今後に期待したい。
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