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2016 2nd ステージ 第1節(H)FC東京戦

      2016/07/04

梅雨時期で湿度がめちゃくちゃ高くて不快な土曜。同日同時刻に福岡がホームでレッズ戦をやっているので、イベントを打ったわりに人は少ない。スタジアムに行く途中、風もとても強い。なかなか難しいコンディションだ。今日はホームでセカンドステージ開幕戦。

システムは鳥栖はいつも通り4312で、スタメンも前節と同じ。1週間前は元気なく新潟にアウェイで敗れたが、今日はどうなるのか。対する東京は、442のシステム。東京はコロコロシステムもスタメンも変わるイメージだが、今日はツートップがムリキネイサンバーンズの外国人コンビでボックスの442。

徹底した東京の攻撃。重い先制点。

先手を取ったのは東京。東京は鳥栖の高いラインの裏、そしてサイドを徹底的に狙ってくる。前の4枚は流動的に動いて、常に裏を狙い続ける。前半10分、あまりにあっさりと先制点を許す。鳥栖の右サイド、ネイサンバーンズに対して2人でプレス。これを交わされて中央にクロス、谷口がかかとに当てたこぼれがムリキの前に転がりゴール。このシーン、不運な面もあるものの、2枚でいって交わされた所で勝負があった。

楽になった東京は、リトリートして守る体制。鳥栖にボールを持たせてカウンター気味に攻める。今日の鳥栖はロングボールを蹴らない戦い方。足元で繋いでチャンスを伺うが、1stと同じように、引いてブロックを敷いた相手に対して守備を剥がせるほどボールを回すことができない。東京の守備のバランスがとてもいい。ブロックに入り込めず攻撃を伺う展開が長くゴール前のチャンスのシーンも少ないので、観客は前半は眠くなるような試合だったと思う。まだ時間はある。焦れずに続けていくしかない。

ホームガンバ戦で活躍した鎌田だが、今日は中のスペースをがっちり潰されて、自分が生かせるスペースがない。サイドに流れてボールを貰いに行くが、ボランチの一枚が必ず鎌田を見ていてチャンスを作り出す事ができない。

こうなってくると、針の穴に糸を通すような精度のプレーが必要になるが、やはり急に浦和のようになる事はない。バランスよく守備をする東京に対して、地上戦でチャレンジし続ける鳥栖という構図のまま、前半戦が終了。

ラッキーな同点弾と同じ形で失点。

なかなか東京の守備を破ることが出来ない鳥栖。こういう展開だと、セットプレーにかかる期待は大きい。後半13分、富山のCKがそのままゴールに吸い込まれる。ニアに選手が走りこんでGKをブロックしていてキックの精度も良かったのもあるが、珍しいラッキーなゴールだった。

これでスタジアムも盛り上がり、息を吹き返すかと思いきや、その3分後、すぐさま失点。鳥栖の右サイドをネイサンバーンズが、今度はコンビネーションで突破。股を抜いたクロスを河野が上手くミートしてゴール。

鳥栖は、まずは富山に代えて池田。鎌田に代えて早坂。4312で地上戦を諦め442へシステムチェンジ、ロングボールとサイドを攻略してのクロスを主体とした攻撃にシフト。対する東京は、東に代えて高橋を投入。河野に代えて水沼。システムはそのままに、フレッシュかつより守備的な選手を入れて、逃げ切りを狙う。

終盤は谷口も前線に上げ、途中交代の岡本をCBに下げボランチを一枚にして、パワープレーにでるものの、ムリキを中心にうまくボールキープに入る東京にいなされ続ける。試合終了の数分前までは。

勝利を呼び寄せたこれまでの財産。

逆転を導いたビッグプレーは、途中交代の早坂。ロングボールの落としを空いた右サイドのスペースで受けてペナルティエリアに侵入、対峙した左SB小川の又をぶち抜いた時点で勝負あり。もちろんゴールした池田も良かったのだが、半分ぐらいは早坂の得点だと思う。池田の得点後、力強くガッツポーズをする早坂。とても嬉しかった。この突破がなければ、勝ちはなかった。この失点の後、東京は冷静さを失ってか、キックオフからロングボールを入れてしまう。これがカウンターに繋がり決勝点を生む。

そして、あんなにハードなポジションにも関わらず、90分近くになっても衰えを知らずダッシュする事が出来る高橋。あの時間帯に、アンカーがサイドを駆け上がって見事なクロスを上げる。トラッキングデータによると全選手トップの走行距離12.9㎞。ほぼ13㎞。スプリント回数も5位の16回。ずいぶん昔にも、試合終盤にボランチのポジションからゴール前でプレスしてDFからボールを奪ってゴールしたシーンがあったが、今日の蒸し暑さの中、落ちることなくあそこまでやれるのだから驚愕する他ない。

鳥栖が長年積み重ねてきたスタミナの差が最後は出たのだと思う。早坂にボールが渡るシーンも、SB小川がロングボールが入ってきた中の豊田に絞って早坂を離してしまっている。最後の最後で集中力を欠いてしまった。終盤には、東京のディフェンスラインは足に来ていてスタミナが切れていた。最後の豊田のゴールシーン、高橋のクロスが弾き返せなかったのも、その辺りが影響しているだろう。もちろん高橋の走力にしてそうだ。

30を超えてきた昇格レジェンドたちがこうして活躍をして逆転を呼び寄せる。久しぶりに見るドラマのような試合だった。

まだまだ課題あり。

劇的な試合は余韻が残り気持ちがよい。だが、まだ課題を克服した訳ではない。4312で地上戦を挑むと、相手にスペースを潰されると崩し切る程の力がない。鎌田もやはりスペースがあると生きるタイプで、カウンター時の方が活躍している。今日のように先に失点してしまって相手に引かれてしまうと、ほぼチャンスを作り出せない。

当初はあれだけ繋いでポゼッションして攻撃する事にこだわっていたマッシモも、最近ではロングボールを結構使ってくる。チャンスの演出もロングボールからの方が多い印象(数えてないけど)。今日の2得点も、ロングボールからの落としから。

スタートはいつもだいたい4312なので、監督はこのシステムを変えることはないだろう。だとすれば、まだまだ完成度を上げていかないといけない。

とはいえ、システムがサッカーするわけじゃない。局面は個人対個人の力の勝負、個人の質の向上だなと、今日は特に思った。

 -Jリーグ, サガントス

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