2016 2nd ステージ 第14節(H)ベガルタ仙台戦
ちょっと時間がたってしまったので、覚えている範囲で感想を。
スカパーのサタテーナイトマッチとかで、今日のキックオフは6時半。いつもの感じで家を出ると到着がぎりぎりになってしまった。雨の影響か、客席はまばら。残留が決まって2ndの優勝も厳しい。サポーターもチームも、目標を失ってかピリッとしないゲームとなった。
一方で仙台は、残留の一歩手前で足踏み。今日の試合に勝てばJ1の残留が確実となる。アウェイとは言え、そういう高いモチベーションがよく現れた試合だったように思う。特に守備時によく集中していてコンパクトで組織的だった。
システムはもういうまでもなく4321。今日はキムミヌが出場停止で、左の中盤には早坂が起用される。エルカビルも万全じゃないようで、富山が先発。仙台は442のダブルボランチのオーソドックな形。
緊迫感のあった仙台のソリッドな守備ブロック
前半開始から、ブロックを引いて引き気味に守る仙台に対して、ボールを保持する鳥栖。鳥栖はボールを持てるけれども、仙台の集中したブロックを破ることができない。
そういう流れの中、前半26分、リフレクションかなにか分からないが、ボールが鳥栖のDFラインの裏に転がる。5分のボールだったと思うが、ハモンロペスが単独で抜け出しゴール。仙台の狙い通りのショートカウンターが決まった。
仙台は、センターラインのちょっと前ぐらいから守っていて、プレスに行くゾーンとタイミング、ブロックの距離感が絶妙で、プレスに行き過ぎたりしてなくて、全体が組織だってとても良かった。緊張感の感じられるソリッドな守備だった。
結局仙台の守備ブロックを打ち破れないまま、前半の時間は終わった。
後半開始すぐに富山からエルカビルに交代。固い仙台の守備を個の力で打ち破りたいところだったが、後半10分、同じようにショートカウンターからハモンロペスが抜け出してシュートを決める。これも仙台の守備の質が、鳥栖の攻撃の質を上回ったような形だ。
とにかく3点失点とも同じようなカウンターで高く上げたスペースの裏をハモンロペスに使われた形だ。ハモンロペスと対峙したのが谷口だったのだが、今日はスピードでも負けていたし、何度も簡単にターンされて置き去りにされていた。元々スピードのない谷口は、一度前に出られると難しい。
その2失点目から8分後、ミンヒョクからのアーリークロスを豊田が決める。繋いでも繋いでも崩せなかった仙台の守備を、結局シンプルな一本のクロスで打ち破った。これで2-1と追いすがる。
期待のかかるユースの星
そして、満を持して2種登録されているユースの石川啓人が鎌田に代わって登場。ここで4312から442にシステムチェンジ。石川は左サイドのMFに入る。入って早々にチャンスをシュートチャンスを迎えるも決めることが出来ず。
石川の試合後のコメントを読むと、本気で上を目指してきた立派な選手だなと思う。ユースの選手が18歳でトップチームのピッチに堂々と立ち、これだけの事が言える選手が出てきたという事が、鳥栖というクラブとともに鳥栖のユースもここまで成熟してきたんだなとしみじみ感じる。設備もなにもないところから、久光製薬の寮を借りたり自前で立てたり、ユースのトレーニング場を建設してもらったり、積み重ねてきたものがこうして花開いている。
石川がどういう選手かはまだよくわからない。サッカー選手は11人しか試合にでれないし、試合で表現しなければ生き残れない厳しい世界だ。そんな事は本人もよくわかってると思うが、成功のチャンスをうかがう多くの選手の一人として、彼の船出と幸運を祈りたい。自分の中ではまっさらで、J1のプレイヤーとしては普通の選手という印象だが、それを覆してもらいたい。
繋いで崩す、そして来期の課題
試合に戻る。試合は結局、前がかりになる鳥栖に、仙台がまたしてもハモンロペスのカウンターで1-3。そこから、これまたシンプルな吉田のクロスから高橋が押し込み2-3。仙台はハモンロペスのカウンターで3点。鳥栖は繋いで崩そうとしたが、結局得点できたのはクロス攻撃で2点。2ndの浦和戦も広島戦もそうだったが、どうも引いてくる相手には分が悪いサッカーをしている。結局は繋いで崩す形が出来ていない。
天皇杯も残っているが、もう契約の話も始まる頃だろう。来期を見据えて、選手構成も考える時期に来ている。ユースからの昇格、レギュラー選手の高年齢化、レンタル選手の処遇、外国人の編成。Jリーグの外国人枠の拡大の話も出ている。ポゼッションで崩せない事を含め来期への課題に取り組まなければならない。
キムミヌもラストイヤーだし来年はいない。寂しさと期待が混ざり合う季節がそこまで来ている。
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