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第96回天皇杯全日本サッカー選手権大会4回戦vsサンフレッチェ広島戦

   

先週の土曜日に天皇杯を見てきた。対戦相手は苦手意識のある広島。結果は1stのアウェイ広島戦のような散々なもので、このチームの現状の水準はまだまだ優勝するような力はないと感じさせられた。

今年の鳥栖はサイド攻撃をメインウェポンに戦うチームに対して、中盤が一枚サイドに下りてくる変則5バックシステムで戦う事がある。対浦和や鹿島、広島、柏などのときにこのシステムを使ってきた。

この日は1st最終戦の甲府戦と異なり、右SBに谷口を起用してきた。広島のWBを使ったワイドな攻撃に対して、谷口を中に絞らせて右MFのキムミヌを下げてWBにあたらせる。まずは失点しない、先制点を与えない戦い方を選択してきた。

張り詰めた緊張感の糸が切れ。

前半、先制点を与えるまでは緊迫感のある試合展開で、基本的にリトリートしてそれほど前に出てこない広島だが、この日の試合の入りは結構組織が高い。ボールを持てばいつもどおりにつないで中に集めて外を使ってくる。外をケアすれば中を使ってくる。

鳥栖はこの日も地上戦がメインで来期を見据えた戦い方。ボールを持たされてつないでくる分には怖さはないが、積極的な守備から引っ掛けてのカウンターがこの日は冴えていて、どちらが先に点を取ってもおかしくない展開。

だが、ダムが決壊するのは以外と早かった。キムミヌが下がって5バックの陣形から、中を使われてシャドーのコンビネーションだけで裏を取られた。本来はトップ下が下がってバイタルを見ないといけないのだが、カウンター後で戻りきれなかったか間に合わなかったか。VTRを録画していないのでなんともわからない。ただ、外を重点的にケアしているのを見て中を使ってくる広島の意思疎通の取れた攻撃は見事だった。中の守備自体もちょっと甘かったかなと思うけど。

先制点を取られると鳥栖は苦しい。元々のプランはまずはゼロに抑える事だった。当然ながら鳥栖はリスクを取って無理めの縦パスも入れるようになる。しかしながら、広島に追加点。セットプレーからウタカにゴールを許す。淡白な守備が目立った。

前半でチャンスらしいチャンスは鎌田が個人技で真ん中をドリブルで割ってシュートに持ち込んだシーンのみ。

攻撃に転ずるも通じず。

後半も同じようなペースで試合が進む。なんとか縦パスでチャンスを作り出そうとする鳥栖。しっかりリトリートしてカウンターを狙う広島。

そうこうしているうちに広島に追加点。カウンターからアンデルソンロペスの強烈なロングシュート。この外国人は初見だが、フッキみたいなタイプで、丸太のような体つきでフィジカルが強く、鳥栖のディフェンスも手を焼いていた。その巨体からの強烈なキックが炸裂。

0-3になり、やっとマッシモも重い腰を上げる。まずは早坂からエルカビルにFWを交代。青木から三丸、CBに谷口を入れ左SBに三丸。やっと左からクロスがどんどん入るようになる。三丸のクロスの当りも3割ぐらいだが、豊田が合わせた惜しいヘッドもあった。

本来は前半は守りながら後半勝負がプランだったろうが、広島のゴールを破る事は出来なかった。キムミヌのラストマッチという事でモチベーションは高かっただろうが質の面で力負けし、あっけなく今シーズンは終わっていった。

システムが先か選手が先か。

WBが縦にハードワークする5バックではなくて、通常の4312から降りてきて5枚になる5バック。両方のいいとこどりをしようとしているのだろうが、どっちにも中途半端な印象が否めない。ホームの浦和戦ではゼロ封することができたが、ホームゲームでぎりぎりドローで成功したと言えるのだろうか。

このシステムだと、MFの負担が半端ない。下がって守備をして、前にでていっては攻撃のクオリティも求められる。センターハーフが超人的な選手でなければ、このシステムは上手くいかない。トップ下にももっと攻守両面でハードワークがいる。

1年を終えて見て、新しいシステムで戦ったものの、結果は昨年と変わらない。マッシモのやり方は、手持ちの選手の個性に合わせて戦術を構築するというよりも、自分のスタイルを選手に要求しているようにも見える。やはり、そこはフィットした能力のある選手が求められる。来年躍進するとなると、マッシモの求める望みのオーダーが組めるかどうか、編成にかかっているように思える。

これまでの鳥栖は、与えられた手持ちの武器でここまで戦ってきた。なんとか掻き集めてきた戦力で上に上っていく、そんな鳥栖が痛快で面白かった。そんな時代も一区切りで、また新しいフェーズに突入しつつある。今年はその転換点のような年だった。

 -サガントス, 天皇杯

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  • Jリーグが始まった年からぼちぼちとサッカー見てました。サッカー経験はないけど、子供とボール蹴るのは楽しい。40代二児の父。鳥栖サポ。

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